承認案・関連法案が審議入り
参加12カ国、手続き着々
自動車関税撤廃のメリット大

衆議院TPP特別委員会で質疑する中川康洋衆議院議員

世界のGDP(国内総生産)の約4割を占め、人口8億人の経済圏を作る環太平洋連携協定(TPP)の承認案と関連法案が14日、衆院TPP特別委員会で審議入りし、公明党から中川康洋氏が質問に立った。

中川氏は、今年5月のTPP閣僚会合で米国を含む参加12カ国が早期発効をめざすことを確認し、各国で国内手続きが進んでいることを踏まえ、「日本が承認手続きの歩みを躊躇すれば、他の参加国との信頼関係を大きく損なう」と指摘。岸田文雄外相は「しっかりと責任を果たすためにも、早期承認されるよう努力する」と応じた。

その上で中川氏は、非参加国の韓国やインドネシア、タイなどがTPP参加に関心を示していることに言及。岸田外相は「TPPは21世紀型の高いレベルの貿易・投資ルールを構築するもので、今後の経済連携のスタンダード(標準)として、参加国・地域が広がることを想定し、歓迎している」と述べた。

また、TPPが中国に対峙し、包囲する試みとの指摘に対して、中川氏は「決して中国を排除するものではない」と強調。TPP発効を契機に、日中韓FTA(自由貿易協定)に加え、経済成長が著しいインドなどを含めたRCEP(東アジア地域包括的経済連携)やFTAAP(アジア太平洋自由貿易圏)の構築に向けた交渉が前進するとし、「将来的には中国を含むアジア太平洋地域の平和と安定に重要な役割を果たす」と訴えた。

日本経済をけん引する自動車産業について、中川氏はTPP発効により米国向け自動車部品の関税が輸出総額の8割以上で即時撤廃されるなど「今回の合意内容は日本にとってメリット(利点)が大きい」と強調。世耕弘成経済産業相は、米国市場で日本車メーカーの競争力が高まり、「(国内の)自動車部品メーカーや素材を納入している中堅・中小企業の受注拡大も期待できる」と答えた。

食の安全に関して、中川氏は、加工食品の原料原産地表示の対象を拡大する国の方針に対し、「消費者の不安を解消する上で非常に役立つ」と強調。消費者が食品選択の際に助けになる表示方法の設定と同時に、事業者負担にも考慮した制度構築を求めた。

公明新聞:2016年10月15日(土)付

https://www.komei.or.jp/news/detail/20161015_21651